肺がん死亡率の現実

予後が悪い部類に入る肺がんの死亡率も、組織型やステージによって差があります。組織型で見ると、小細胞がんは腺がんや扁平上皮がんよりも高い傾向にあり、ステージは当然ながら進行するほどに悪化していきます。

死亡率は生存率と表裏一体であり、予後を表すものです。多くの方が治療によって症状を改善することができれば、それだけ予後は改善するわけですが、ステージが進行すると完治を目指すことが難しくなります。

全身への転移が進行し、手術ができなくなると、肺がんの死亡率は高まります。抗がん剤や放射線治療も効果があるとはいえ、やはり根治手術を行うほどの効果は期待できません。特に、小細胞がんの場合には、発見時に転移していることが多く、抗がん剤を中心にするケースが多く見られます。

また、死亡率は喫煙率と連動しているとする研究もあります。喫煙は罹患率を高めますので、禁煙をすればそれだけ犠牲になる危険は小さくなるというわけです。喫煙との関連が小さい組織型もありますが、全体としてみると、やはりタバコは大きなリスク要因となっており、危険を大きくするものと言わざるを得ません。

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