肺がんのレーザー治療

手術や放射線療法、抗がん剤と並んで、レーザー治療は肺がんの症状を改善するために重要な選択肢となります。実施の際には、これまでにも実績がある病院を選ぶようにするとよいでしょう。ただし、肺がんにレーザー治療を用いる場合には早期のものである必要がありますので、症状が進行してしまえば、適用は難しくなります。

手術のように切除することがないという点で有力な選択肢ですが、使える範囲が狭いということは認識しておいてください。病期（ステージ）で言うと、肺がんにレーザー治療を用いることができるのは0期が原則です。副作用や後遺症がほとんどないという点は、副作用のある抗がん剤や放射線療法、合併症や後遺症が危惧される手術と比べ、肺がんにレーザー治療を用いる際の大きなメリットとなります。

レーザー照射

肺がんにレーザー治療を用いる場合、レーザー光線を照射して治療できる対象は肺門型のもので、気管支鏡で病巣を観察することができる範囲に限られ、実際には少数の方しか当てはまりません。

肺門型の場合はタバコを多く吸っているヘビースモーカーの方がかかる確率が多く、多発することも多いため、手術によって切除するよりは、肺の機能を温存することが望まれます。したがって、手術を行わず、気管支鏡で見える範囲でレーザー光線を照射するという方法です。

光線力学的療法

レーザー治療を肺がんに用いる場合、もう1つの方法として、光線力学的療法（PDT）があります。光線力学的療法では、癌細胞に集積する性質を持つ光感受性物質（ヘマトポルフィリン誘導体）を静脈注射で投与した後、レーザー光を照射することで、肺門部の早期肺がんを正常細胞とは区別して選択的に治療します。

終わってから1週間程度、光感受性物質は皮膚にも親和性があるため、日光過敏症になるため、1週間程度は遮光が必要になります。

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