肺がんにイレッサを用いるリスクと効果副作用である間質性肺炎によって多数の死亡者を出したことで注目を集めたイレッサですが、肺がんの症状を大きく改善した例もあります。正しい使い方や注意点を確認していきましょう。 問題となった副作用当初は夢の新薬として期待を集めながら使用されるようになったものの、イレッサによる死亡者が続出したことで問題視されるようになりました。しかしながら、死亡した患者さんの中には服用前から間質性肺炎を引き起こしていたケースや、その前段階にあった方もいて、イレッサの使用によって症状が悪化したと考えられるケースも含まれていました。 また、専門医の安易な処方によって、被害が広がってしまったという側面もあります。副作用が少ないと評価されていただけに、そのような事態を招いてしまったわけですが、多くの事例から学ぶことがあり、現在では不用意に使用するのではなく、リスクを承知した上で使用の見極めを行うようになっていますので、かつてと比べると安全に使用することができるようになっています。 副作用があるのは事実ですので、その点を患者さんも十分理解して、使用を考えてください。 劇的な症状の改善例も一部の患者さんにおいては、イレッサによって肺がんの症状が大きく改善されています。こうした方はスーパーレスポンダーと呼ばれています。特定の遺伝子配列に変異があることが条件となっており、日本人を含む東洋人の女性で、喫煙の習慣がなく、肺がんの組織型が非小細胞がんの1つである腺がんの場合には、スーパーレスポンダーであることが多いとされています。 他の抗がん剤を使っても満足できる結果を得られなかった患者さんに奏効することがあるだけに、重要な選択肢となることは今後も変わらないでしょう。遺伝子検査によって症状の改善が期待できるかどうかを事前に調べることができるようになれば、いっそう有用性が高まると考えられます 新薬としての受難の時代を越え、イレッサは医療の現場に多くの経験やデータを残してきました。適切な運用を行うことで、患者さんの症状改善に役立つ薬として用いるためにも、専門医からしっかり話を聞き、十分な検討の上で使用するかどうかを話し合ってください。 食事を変えただけなのに癌が・・・ |
【総力特集】
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